笑える漫画を探すとき、あらすじを読んでも面白さが伝わらないのがギャグ・コメディというジャンルの難しいところです。この記事では、笑わせ方の違いがはっきり分かるように、次の5つの基準で10作品を順位づけしました。
- 1巻だけで「どう笑わせる漫画か」が伝わること。話が動き出すまで何巻もかかる作品は外しました。
- 10作で笑いの型が重ならないこと。1話完結の超能力ツッコミ、時代劇パロディ、宗教ネタの下宿もの、RPGパロディ、漫画家の内幕、学園コメディ、4コマ由来のラブコメ、シュールな日常、不条理ギャグと、笑いの仕組みが散るように選んでいます。
- アニメ化・実写化・受賞など外から確かめられる実績があること。好みが分かれるジャンルなので、第三者の評価が残っている作品を優先しました。
- 電子書籍で1巻から読み始められること。掲載したカードはすべて第1巻です。
- 完結作と連載中の作品を混ぜること。最後まで読み切りたい人と、これから追いかけたい人の両方が選べるようにしています。
順位は「第1巻を開いてから笑うまでの短さ」を最優先にしました。次にアニメ化や受賞といった外部の実績を見て、実績が近い作品どうしでは完結していて読み切れるほう、巻数の軽いほうを前に置いています。ストアの売上順や他サイトの順位を並べ替えたものではなく、この手順でええこみ!が判断した順位です。
第1位 斉木楠雄のΨ難
1話が数ページで完結する構成なので、第1巻のどこを開いても笑いどころに当たります。最強の超能力者が周囲に振り回されてツッコミに回るという型が最初から固まっていて、説明を読む前に話が動き出す点で10作のなかで入口が最も軽い1作です。全26巻で完結していて、テレビアニメ化されたのち続編の「斉木楠雄のΨ難 Ψ始動編」がNetflixオリジナル作品として配信されています。山﨑賢人主演の実写映画も2017年10月21日に公開されました。
第2位 銀魂
笑いの総量と幅では10作で最大の作品です。時代劇の枠組みを借りたパロディ、キャラクター同士の掛け合い、途中で差し込まれる真面目な長編と、読み進めるほど手札が増えていきます。全77巻で完結しているため最後まで読み切れますが、入口としては巻数が重いので2位にしました。劇場版「銀魂 THE FINAL」が2021年1月8日に公開されています。
第3位 聖☆おにいさん
ブッダとイエスが立川のアパートで下宿している、という一行だけで何の漫画か伝わるのが強みです。宗教の逸話を知らなくても読めるように作られていて、知っていれば別の角度でも笑えます。第1巻から設定が完成しているので途中の巻から入っても困りません。手塚治虫文化賞短編賞を受賞し、アニメ映画が2013年5月10日に公開されました。連載が続いていて原作は第22巻まで配信されています。
第4位 魔法陣グルグル
ロールプレイングゲームのお約束を片端から崩していく型で、ゲームを遊んだことがある人ほど刺さります。笑いの作り方が状況の噛み合わなさに寄っているぶん古びにくく、初出から時間が経ったいまでも通じます。全16巻で完結しているので週末に読み切れる分量です。3度目のテレビアニメが2017年7月から12月にかけてテレビ東京ほかで全24話放送されました。
第5位 かくしごと
ギャグを積み上げながら親子の話を進める二段構えで、笑いだけを目当てに読んでも、話の流れを追っても成立します。全12巻と10作で最も短く、ギャグ漫画を読み慣れていない人が最初に手に取る1作として扱いやすい分量です。テレビアニメが2020年に放送され、劇場編集版が2021年7月9日に公開されました。
第6位 古見さんは、コミュ症です。
人と話せない主人公と、それを助けようとする同級生たちのやり取りで進む学園コメディです。癖の強い脇役が巻ごとに増えていく作りなので、笑いの密度は1巻より後半のほうが高くなります。全37巻で完結していて、最終巻は2025年3月18日に配信されました。テレビアニメは第1期・第2期ともNetflixで独占配信されています。読み切るまでの距離があるぶんこの順位です。
第7位 女子高生の無駄づかい
あだ名で呼ばれる3人を軸に、教室の会話だけで笑いを作る型です。事件も舞台転換もほとんど起きないので、通勤や寝る前に1話ずつ読む使い方に向きます。テレビアニメが2019年7月に放送され、岡田結実主演の実写ドラマがテレビ朝日で2020年1月24日から3月6日まで放送されました。連載中で原作は第16巻まで配信されています。
第8位 月刊少女野崎くん
少女漫画家である男子高校生の周りで、恋愛が成立しそうでしないまま話が転がっていきます。4コマ由来のテンポで落ちが小刻みに来るぶん、笑いの一発の大きさは上位より控えめです。恋愛漫画の作法を知っていると笑いどころが増える作りなので、ギャグだけを求める場合は上位を先に読むほうが早いと思います。テレビアニメが2014年に放送され、連載中で原作は第18巻まで配信されています。
第9位 日常
学校の廊下や商店街といった何でもない場所で、突然とんでもない出来事が起きて誰も驚かない、というずれ方で笑わせます。落ちを説明しないので合う人と合わない人がはっきり分かれるぶん、上位より順位を下げました。テレビアニメが2011年に京都アニメーション制作で放送されています。原作は第12巻まで配信されていて、1話が短いので途中から読んでも支障がありません。
第10位 ボボボーボ・ボーボボ
話の筋を追おうとすると読めなくなる種類の漫画で、技の名前も戦いの決着も理屈から外れたところで決まります。10作で最も人を選ぶので最後に置きましたが、この方向の笑いを探しているなら代わりになる作品がほとんどありません。全21巻で完結しています。テレビアニメは東映アニメーション制作で2003年11月8日から2005年10月29日まで全76話放送されました。
まとめ
何も考えずに笑いたいなら1位・9位・10位、話の流れも一緒に楽しみたいなら2位・5位・6位、短い時間で区切って読みたいなら1位・7位・8位という選び方ができます。完結しているのは1位・2位・4位・5位・6位・10位の6作なので、途中で止まらずに最後まで読みたい場合はこの中から選ぶと確実です。














