岩本ナオさんの『マロニエ王国の七人の騎士』が、2026年10月3日(土)午後6時25分からNHK Eテレでアニメとして放送されます。放送枠は毎週土曜日の午後6時25分から6時50分までで、Prime Videoでは10月4日(日)午前0時から世界独占で配信される予定です。小学館の「月刊flowers」で2016年から続いてきた連載が、はじめて映像になります。原作の単行本は第11巻まで出ていますが、この作品は七人の兄弟が一人ずつ別の国へ旅立つ連作なので、「どの巻を開けばいいのか」が外から見えにくいところがあります。各巻の公式の内容紹介をもとに、章の切れ目を巻数で整理します。
マロニエ王国の七人の騎士はどんな漫画? 作品の位置づけと魅力
「このマンガがすごい!2018」のオンナ編で第1位に選ばれた作品です。作者の岩本ナオさんは、その前年の「このマンガがすごい!2017」オンナ編でも『金の国 水の国』で第1位を取っており、同作は「マンガ大賞2017」の第2位にも入っています。
この作品の作りで効いているのは、七人の兄弟に国を一つずつ割り当てた連作にしたことです。物語が「誰の旅を追うか」で章に分かれるため、長男の章が終われば舞台も相手も入れ替わります。11巻という分量でも「ここからここまでが一つの話」と区切って付き合えます。
もう一つは、兄弟それぞれの資質が旅先の課題とかみ合う作りです。眠くならない長男、獣を従える五男、人並み外れて食べる末っ子といった特徴が、そのまま向かう国の性質と対応しています。おかげで、章が変わるたびに「この国では何が問われるのか」を早い段階で掴めます。恋と冒険のファンタジーロマンスとして立てられた作品ですが、国ごとの謎解きとしても読めるのは、この一対一の対応があるからです。
兄弟の旅は、進むにつれてマロニエ王国そのものの来歴へ寄っていきます。第9巻以降はそこが前に出てくるため、最初の章の見え方もあとから変わってきます。
TVアニメ放送開始にあわせて原作を読む利点
アニメの制作はJ.C.STAFFで、監督は佐山聖子さんです。オープニングテーマはyamaさんの「さよならは言わない」が担当します。放送・配信の情報はアニメ『マロニエ王国の七人の騎士』公式サイトで確認できます。
原作が連載中である点は、映像から入る人にとって損ではありません。章ごとに決着が付く作りなので、アニメで一つの章を観終えたあとに「その次の章から読む」という入り方ができます。先の章は原作にしか無いので、観てから読む順でも取り残されません。
逆に、放送前に原作へ触れておきたい人は第1巻からで足ります。シリーズものの前提知識は要らず、七人の兄弟と王国の関係はこの1冊で揃います。
アニメはどのあたりを描くのか、原作の章はどこで切れるのか
原作の側から押さえます。各巻の公式の内容紹介に「◯◯編スタート」「フィナーレ」と章の区切りが書かれているので、巻単位で切れ目を追えます。この作品は章が決着した巻のうちに次の章の入口が置かれる作りで、第3巻と第5巻、第9巻がその形になっています。結末には触れずに位置だけを挙げます。
- 第1巻から第3巻:長男「眠くない」の章。夜の長い国へ赴く長男と、幼なじみで婚約者のエレオノーラが軸です。第3巻でこの章が決着し、同じ巻のうちに次の章が立ち上がります
- 第4巻から第5巻:五男・獣使いの章。行方の分からなくなった大使を追う旅が描かれ、第5巻で章が山場を迎えます
- 第6巻から第9巻:末っ子ハラペコの章。食べ物が豊富な国が舞台で、第8巻で山場に入り、第9巻で決着します。既刊でもっとも長い章です
- 第9巻から第11巻:次男・博愛の章。砂漠にある国が舞台で、第11巻でこの章が結末を迎えます
アニメがどこまで描くかは公表されていないので、ここから先は目安です。第1巻から第3巻の長男の章が最初の軸になると見ておくと、大きくは外れないと考えています。根拠は発表済みのキャストで、七人の兄弟全員に加えて、長男の婚約者エレオノーラ、ブリュンヒルデ姫、国王や宰相、兄弟の父といったマロニエ王国側の人物が並んでいます。一方で、獣使いの章で旅に同行する娘シロネや、ハラペコの章の料理人といった旅先の人物は、まだ発表に出ていません。追加キャストが出れば範囲は前後する可能性があります。
読む位置は目的で決められます。はじめて読む人と、アニメを観てから原作に触れる人は第1巻です。長男の章まで読み終えて次の章へ進みたい人は第4巻、腰を据えて長い章を読みたい人は第6巻、王国の来歴が前に出てくるところから読みたい人は第9巻になります。既刊の最後まで追うなら第11巻が終点です。
どこから読む?
はじめて読む人は第1巻です。七人の兄弟とマロニエ王国の関係、そして彼らが国を出ることになる事情がこの1冊に収まっているので、アニメと並走させるならここから入れます。
長男の章を読み終えて次へ進みたい人は第4巻です。舞台も相手も入れ替わるため、ここから読み始めても筋を見失いません。
既刊でもっとも長い章をまとめて読みたい人は第6巻です。末っ子の章は第9巻までの4冊で決着するので、読み切る分量の見通しが立ちます。
王国そのものの来歴が前に出てくるところから読みたい人は第9巻です。一つの章が閉じ、次の章が立ち上がる巻なので、章をまたぐ流れをつなげて読めます。
既刊の最後まで追う終点は第11巻です。ここまで読めば、いま単行本で追える範囲はすべて埋まります。連載は続いているので、この先は続刊で追うことになります。
まとめ
章の区切りが巻単位ではっきりしている作品なので、読む位置は巻数で決められます。はじめて読む人は第1巻、章の途中から入るなら第4巻・第6巻・第9巻、既刊の最後までなら第11巻です。アニメの範囲は公表されていませんが、長男の章が最初の軸になると見ておくと、第1巻から第3巻を先に読んでおく判断がしやすくなります。









